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水曜日の動静

1日の道新。好評を博している特集「ぼくらに希望を」は、「派遣」がテーマ。
サブタイトルに「官製ワーキングプア 単価安いほどいい」。
道庁は、総務業務センターに派遣スタッフを使っています。
その派遣業者選定に入札が使われている、というお話。
入札ですから、人件費は相当な低さまで下がります。記事は
 同じ労働の価値が下がる。派遣社員の不安が募る。「官」が不安定雇用を生んでいる。
 そうではないんですか?と問うと、センターでも行政改革課でも、道の担当者たちは「道民の税金を効率よく使うためです」「民間人の待遇は企業の問題です」と言った。
で〆られています。
指弾しているつもりか。
道新が崇めるオンブズマンが道庁に求めてきた姿勢です。
実現したのだから素直に喜べばいいのに。
「でも、行政は、人とカネを削ることだけ考えていれば、それでいいんでしょうか」
記事の主人公・ひとみさん(仮名)のコメントです。
この言葉のすぐあとにオンブズマンのいつものフレーズ「入札にかければまだまだ下げられる」を添えてみましょう。
なんて残酷。

「派遣」 = 「ワーキングプア」という図式を官庁にあてはめて糾弾するのは、わかりやすい。
派遣には同情して、同じ目にあっている委託業者には関心を示さない
委託の人件費は「談合で無駄になった税金」とまで言う新聞です。
 競わせるのは一時間当たりの単価。安ければ安いほどいい。およそ八割を派遣労働者の賃金で占めるため、人間をいかに安く貸し出すか、票を入れ合うようにみえる。
これがひとみさん(仮名)の思いか道新の代弁かはわかりません。
これこそ委託業界そのまま。技術者の時間当たりの単価で応札額が決まります。
なのに建設業界を蔑ろにするのは、道新に悪意があるだけではなく、勉強不足だから。
記者がわからない話を記事にするわけにはいかないから。

わかりやすいだけでは、わかりづらい業界は救われません。
わかりづらい話をわかりやすく解説することに、「国民の知る権利」を掲げる媒体としての存在意義があるわけで、だからこそ新聞は独禁法の特例などいろいろな特典で守られています。
それができないなら我々と一緒に、独禁法の監視を受けましょう。
公取の仕事振りを、道新も身をもって気付いてみたら、記事に深みが増します。

道新は道内企業でもっともよい給料を食んでいるのだから、遠慮なく派遣を見下せばいい。
良心が痛むなら、派遣でも自宅で読めるほどに購読料を下げてみろ。
午前 座禅。出社。顧問から報告。常務と打合せ。合同庁舎方面。
午後 産経新聞札幌支局。市役所。帰社。業務推進部長と意見交換。地理情報部長に依頼していた件が届く。営業部長+地理情報部長打合せ。顧問打合せ。