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【読後感】 死体は悩む

死体は悩む ― 多発する猟奇殺人事件の真実
上野 正彦 / / 角川oneテーマ21

死体にとっての名医でありたいという著者の、監察医としての経験がみっしり書き込まれています。
「棺内分娩」や水注射・空気注射の構造など科学的な解説から、韓国や台湾の「二度死」観念のような民俗的な話まで幅広く。根本は法医学ですから警察との関連も当然、頻繁に登場します。
ちょうど一昨日、畠山鈴香の連続児童殺害事件判決が出たところ、本書も言及しています。
当初は事故扱いだったのが一転、母親が殺した事件になりましたが、これとて彩香ちゃんの遺体を見れば殺人だとわかるはずだ、と。
監察医制度が整っていない地方では殺人も病死や自殺と処理される危険性が高いことを訴えています。
図書館で借りました
by top_of_kaisya | 2008-03-21 14:20 | 読/見/観