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土曜日の過ごし方/駐車場修繕

土曜日の過ごし方/駐車場修繕_c0032392_11464567.jpg土曜日の過ごし方/駐車場修繕_c0032392_11463289.jpg駐車場では朝から第一プレハブの撤去と白線引き直しなどの修繕を行っています。
これで駐車場、少ぉしですが広くなります♪

オーマイニュース
「白い恋人」の道内事情」。
昨晩22時半に掲載されていました。サブトップくらいでの扱いかと。
「白い恋人」関連記事が早くに掲載されていたので静観していましたが、道外在住者による記事だとわかったので対論という形で投稿しました。




「白い恋人」の道内事情
 ブランド失墜ーー遠因は北海道そのもの

 「白い恋人」の賞味期限改ざん問題で、製造元の石屋製菓・石水勲社長23日、引責辞任した。

 この件についてオーマイニュースでは、前田ゆか記者の記事が2本、すでに掲載されている。北海道へのエールがこもった記事として拝読した。そこで本稿では、前田記者の記事をもとに、一道民の目線でこの事件を振り返ってみたい。

 前田記者は最初の記事「『白い恋人』事件 がんばれ北海道!」で「同社の菓子は、北海道産食材を原料としており、それは商品購入者にとって、魅力の1つであったわけだ」と記した。

雪祭りの街から (ロイター) 道民は、日常のお菓子として「白い恋人」を買うことはない。購入動機は、あくまでも北海道みやげ。そんな道民としての私は、「白い恋人」の原材料に道産品が使われているとは知らなかった。地元で作り消費するという「地産地消」が叫ばれる昨今、それが本当なら嬉しいことだ。さすが石水社長と見直したい。

 だが、購入動機に道産材使用をあげる観光客は、少ないだろう。購入動機は北海道ブランド、北海道みやげといえば「白い恋人」というわかりやすい構図ができ上がっている。だからこそ「白い恋人は自動的に売れる」とみやげもの店が信頼を寄せていた。

 さらに言えば、北海道みやげには必ずしも道産品が使われているとは限らない。例えば六花亭は、北海道を代表する菓子メーカーである。同社のマルセイバターサンドは、みやげに持って行くよりも自分で食べたいほど、おいしい。

 先日、北海道新聞に掲載された広告で、同社の社長はこう語った。「マルセイバターサンドのビスケットに使う小麦粉は、北米産です」。「残念ながら、今のところ、私どものお菓子には<道産小麦>の出番はありません。地産地消にこだわりすぎて、製品のおいしさをないがしろにしては本末転倒だと思うのです」と。

 前田記者の記事に戻ろう。「同社に、原料を渡すサプライヤー側の酪農家等にとっては、同社が菓子を生産しないとなれば、新鮮さが売りの生乳がだぶつき、価格低下につながり、たちまち打撃を受ける」と、事件による周辺産業への影響を危惧している。

 確かに余波は大きかろう。だが一例として挙げられた生乳は、すでにだぶついている。つまり「白い恋人のおかげで好調だった酪農が、悪くなる」のではなく「白い恋人でなんとか維持していた酪農が、さらに悪くなる」のである。

 経済・経営的視点は、同記者の2本目の記事「『白い恋人』社長引責辞任は早すぎた?」に詳しい。ここでは「今回の場合、不安に思う事の1つは、非上場企業の同社にメインバンクからの方が、社長になって同社の経営を立て直すという構図です」と、北洋銀行常務の同社社長就任策に疑問を呈している。

 ここで考えたいのは、同社は今や単なる菓子メーカーではなく、北海道のパトロン役も担っているという現実である。

 「困ったときの石水さん」。道内行政・財界にとって象徴的なフレーズである。石屋製菓が後援につくだけで、多くの懸案事項が解決し、事業が成立する。不景気が常態化しつつある北海道では、数少ない勝ち組、それも大勝ちの同社に寄せる期待は大きい。

 釈明会見で社長は、社外活動の多忙さを事件の要因の1つとした。札幌商工会議所副会頭の重職はもとより、J1昇格が見えてきたコンサドーレ札幌の役員ほか、抱える公職・役職は多い。

環境問題委員会出欠表 だが、内実は偏っている。例えば北海道経済同友会は6年前、北海道環境問題委員会を立ち上げた。私は、設立当初から委員を仰せ付かっている。石水社長も委員の1人として初めから名簿に名を連ねている。だが6年間、一度として委員会でお会いしたことはない。優先順位が低いのだろう。もしかしたらご自身、委員だということをご存じないのかもしれない。

 財界で名を成すと公職などで引っ張りだこになるのは、中央・地方問わずであろう。ただ北海道は、名を成す経営者が少ない。社外活動に忙殺され、衛生管理が行き届かなかったと額面通り受け取るなら、「白い恋人」ブランド失墜の遠因は北海道にあるのかもしれない。

 現在、石屋製菓のおかげで成り立っている事業・団体は相当数にのぼる。単なる引責辞任で石水社長が身を引くとなれば、大半の動きは停滞する。生産ラインの建て直しは急務。だが、それと並行してパトロン業務も継続しなければ、ただでさえ悪い北海道経済はますます悪化するだろう。銀行からの社長派遣は、その落としどころである。

 「白い恋人」騒動でかき消されたが同じ週、札幌市内2番目の老舗シティホテル「札幌ロイヤルホテル」の経営が破綻した。9月いっぱいで閉館、200を超す従業員は解雇される。「白い恋人」と同じ食の安全面で糾弾された苫小牧のミートホープ従業員も、全員解雇された。

 だが「白い恋人」は、銀行から社長を迎えることで生き残る。従業員の雇用も確保される。その点においても、この策は効果がある。

 以上、原材料と地域経済の両面で「白い恋人」のてん末を振り返ってみた。
 
by top_of_kaisya | 2007-08-25 10:55 | 私的所感