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月釜

朝、大降りだった雨は通り雨だったようで、一気に晴れ上がりました。でも出足をくじかれたのか、9時に集まった当社中は、あっさり席に入れました。お席もいつになく少人数。
炉です。しばらくお稽古がお休みだったので、風炉の季節が終ってしまいました。

濃茶席は、知人の師匠さんが亭主を務めてはります。キャピキャピ(死語)して若々しく、年齢不詳(失礼)でしたが、実は70歳だったことが御本人の口から明らかにされました。お元気だこと。
御菓子も、色を「七重」にオーダーしたそう。常に笑いの絶えない生活がモットーとのことで、御床も「三笑」の御軸がかけられています。陶淵明らが大笑いしたという「虎渓三笑」に由来したものです。

お運びには、客観的にきれいな女性がおふたり、いらっしゃいました。差し出すときの微笑がかわいいのに、その瞬間のほかは無表情。緊張しているのか、もったいない。
お薄の席に移ると、これまた美しい着物姿の女性のお隣。半東さんから掛軸の説明をされても、その目線上に彼女のうなじが入ってしまうのでドキドキです。
そんな折、彼女と私だけ御菓子が当たらないという手落ちが。お運びの方が人数を数え間違えただけで、よくあることです。取り残された相方が御年配の場合は、顔を見合わせて冗談のひとつも言い合って、御菓子が運ばれるのを待ちます。ハプニングを通じてお隣の方と仲良くなるのもお茶席の楽しさ。でも、彼女とは、それで和やかになることもなく、淡々と。そんな彼女も、同じ社中の方といるときは笑顔が素敵です。

この3人のきれいな女性が笑えばいいのに、という意味での「三笑」ならば、秋のお月釜も相当おしゃれ♪
 
by top_of_kaisya | 2006-11-05 10:30 | 私的所感