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【読後感】 桜の森の満開の下

桜の森の満開の下 福田 庄助 + 坂口 安吾 / 審美社

think garden店内に置いてあったので読んでみました。
坂口安吾の作品は、高校の頃に読んだかと。「堕落論」とかと一緒に。
ずいぶん前の話。読み返すのもよい機会。特にこういう気分のときに読むとどうなるのか。

この本は「桜の森の満開の下」そのものに、福田庄助氏の挿絵が入っています。同書は福田氏の挿絵を紹介すべく同店に贈られたもののようです。

桜の森の満開の下、は、気が狂うことの代名詞のように扱われているきらいがあります。
私自身、ブルセラショップを初めて訪れた際、天井から吊るされた無数の制服の下に身を置き、
この代名詞はこれを表現していたのか!と感嘆したものです。

再読すると、首の朽ちていく様が養老先生の解剖の話の一節を想起させます。
死して、肉が削げ、骨になってもなお、それは死んでいるのかわからない、そんな世界。
 
by top_of_kaisya | 2006-05-27 21:59 | 読/見/観