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【読後感】 入札改革

入札改革 武藤 博己 / 岩波新書

今年6月29日に開催された「これからの入札制度を考える」勉強会の講師、法政大学武藤教授の著書です。
実はちゃんと読んでいなかったので、あれから半年経つ前に読んでおこうと。
あとがきでも触れていますが、先生の談合研究は、公共事業の研究から派生したもので、別段先生が元々建設業に携わっていたわけではありません。
したがって、悪く言えば「机上の空論」。それを言っちゃあおしまいでしょう、という論調に傾きがちです。

でも話の流れは気に入ってます。
入札は安けりゃいい、というのはおかしい。ひとが生活する上で、買物時に安さだけで商品を選ぶだろうか。デザインや機能などを考えたら結果的に買うものはもっとも安い商品とは限らない。多少高くても気に入ったものを買うだろう。入札も、値段だけで決めるのではなく、環境問題に取り組んでいるか、男女共同参画は?障害者問題はどう考えている?そういう値段に反映されていない面も評価しましょう、という新しい入札を提言しているのです。
 
by top_of_kaisya | 2005-11-29 23:40 | 読/見/観