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【読後感】 感じない男

感じない男 森岡 正博 / ちくま新書

書評では講評でした。主語が「男」ではなく「私」であるのが斬新だと。内容も「女子高生の制服」からロリコンまで。それらを「私」で語るとは、それも現役の
大学教員が、書き下ろしの新書で。期待してしまいました。
「私」で語る試みには敬服しますが、言うほどのカミングアウトではなく。
これでは「制服」についても「少女愛」についても、多くの男性の共感は
得られまい。それどころか「私」で書いてあるだけに、「そんなこと考えているのはおたくだけだよ」との蔑みは免れまい。勇気がアダとなるのを逆に心配する読後感でした。
これをステップに、本質の「制服」や「少女愛」を論じてくれる方の登場を期待したいものです。
「弱者である少女を虐待する卑怯な男」という切口で分析しようとするジェンダー論は、論外。
「男は汚いものだ。少女になりたいという願望が根底にある」とする森岡論もちょっと無理がある。
本質を語るのは簡単なのに、誰も述べないのは、それを言っちゃあこの論争、おしまいだよ
ということなのでしょうね♪
 
by top_of_kaisya | 2005-07-18 17:22 | 読/見/観