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【読後感】 死にたい老人

死にたい老人 木谷 恭介 / 幻冬舎新書

一昨年読んだ「自死という生き方」(須原一秀 著)と、どうしても比較してしまいます。
首吊りと餓死という方法は違うし、最終的に死んだか死に損なったかも違います。
動機は、両者とも今後の老化、病気になるだけの人生を悲観していますが、どちらかといえば本書は、医療費で世間に迷惑かけるのが気兼ね、に重点が置かれている様子。

死にます、と宣言して、周囲ともお別れして、ほんとに死んでしまった須原氏には、潔さと敬意を感じます。
一方、死ぬぞ死ぬぞ、と言う著者は、周囲には内緒。内緒にするものだから、人間関係に気を取られ、死に集中できず、ついコンビニでホットケーキを買ってしまい、断食中断。その繰り返し。
一見コミカルには見えますが、主治医や息子の怒りは、著者が記す以上のものかと。図書館で借りました
 
by top_of_kaisya | 2012-03-08 12:10 | 読/見/観