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【映画】 休暇


死刑制度廃止論議については、蠍座通信に館主がうまくまとめてくれています。
そこに加えて言えば私は、無条件の死刑制度廃止には反対。
確かに冤罪の可能性はどうするかとなれば、安易な執行は恐ろしい。
では秋葉原の無差別殺傷のような衆目の現行犯ならどうかという課題を、廃止派は直視しません。
サルバドールの朝」に見られるように、本作にも囚人と刑務官のあいだに友情(らしきもの)が出来上がってしまいます。
それでも死刑制度が必要か?と廃止派を勢いづかせるだけで、映画にしてしまえば結局こういう造作になってしまいます。
「死」の教科書にも書かれていますが、制度としての意味には意味があります。
同書に登場する元刑務官の坂本敏夫氏が監修した映画です。

6月に全国で公開された作品ですが、道内上映はこれが初。
地域性が重んじられたか。

大塚寧々の子連れ再婚女性ぶりで、本作は中和されます。
市民活動家とは絶対一緒に観たくない、静かな秀作です。

蠍座にて  ■ 公式サイト
by top_of_kaisya | 2008-12-23 16:34 | 読/見/観