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【読後感】 知られざる魯山人

知られざる魯山人 山田 和 / / 文藝春秋

500ページの伝記です。それでもエピソード等はほんの一部しか紹介されていないような、奥行きがあります。魯山人のイメージとして。そういうイメージを持たれるのが、関係者にはイヤなものなのでしょう。

星岡茶寮の追放事件辺りで、生き様のピークを迎えます。その心積もりで読み進めました。でも気の毒な幼少期や結婚離婚の繰り返し等々で、ピークに行き着くまでも大変。

茶寮の少女給仕人採用にあたり「女の美しさははにかみを知るといふ所にしか無いと思ふ」と採用基準を徹底し、厳格な接客教育を施します。皿を出す仕草、揚物が崩れた際の自然な所作。多分北海道内のウェイトレスさんには期待できないレベルだったことでしょう。

魯山人の作品は機会があるごとに見ていますが、本書を読んでから見ればさらに奥行きが深まりそうな。
図書館で借りました
by top_of_kaisya | 2007-12-11 15:01 | 読/見/観