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【読後感】 澁澤・三島・六〇年代

渋沢・三島・六十年代 倉林 靖 / / リブロポート

96年の本です。

新聞の夕刊に、読む気になれないような小難しい評論がよく載っています。美術とか文芸とか。読む気になれないのに、時々好奇心にかられます。読んでみれば、やはりわからなかったと反省します。
そういう本です。
澁澤が「引っ込み思案」で、三島に電話をかけられず妹が代理でかけたことや、サド裁判を真面目に闘わず、裁判所の帰りには関係者で夜通し飲み歩くのが恒例だったとか、そういう面白そうなエピソードが少~しずつ埋まっていますが、ほぼ全編、よくわからない話だらけ。
文芸評論とは、そういうものなのでしょう。当時の書評を切り抜いていたので借りてみましたが、11年前、何故その書評に興味を持ったのかもわかりません。
澁澤や三島を語るのに、これくらいの評論を理解できなければならないなら、そりゃ大変。でも語ることはないし。三島の死で衝撃を受けた澁澤ですが、その澁澤の死でしばらく仕事ができないほどショックを受けた四谷シモンが先日読んだ「前編」で描かれています。この連動性をみつけられただけでもよしとします。図書館で借りました
 
by top_of_kaisya | 2007-04-29 12:11 | 読/見/観