木曜日の動静

技術力重視の入札方式 ダンピングに国交省が新対策

 国土交通省発注の公共工事の入札で極端な低価格での落札が激増していることから、同省は、業者の技術力をより重視する入札方式への改良など、ダンピング排除に向けた対策をまとめた。8日に発表し、予定価格2億円以上のダムや橋の工事を対象に年内に試験導入する。大手ゼネコンが「脱・談合」を申し合わせた昨年末以降、低価格入札が相次ぎ、粗雑な工事や事故が懸念されることから、価格だけでなく質も含めた総合力の競争へ、公共工事入札の転換を図る。

 技術力の評価に際し、発注者側の意図による不正を懸念する声もあるが、国交省は「評価結果を公表し、外部の学識者の意見も聴くので、中立公正は確保できる」としている。
 今回のダンピング対策は、今年4月に続く第2弾。第1弾は施工の監視が中心だったが、安値受注に歯止めがかからなかったため、自民党国会議員や建設業界が政府に追加対策を求めていた。
 新しい対策は、価格だけでなく技術力も加味して請負業者を決める「総合評価方式」入札の改良に重点を置く。評価の計算式を修正して技術力の点数配分を3割増やし、技術の劣る業者が安値で落札することを封じる。
 予定価格の67~85%を下回る安値で落札した業者に対する「低入札価格調査」も、現行の聞き取り型から資料重視型へ改める。業者に材料費や人件費の内訳を示す資料を提出させ、安値の根拠を合理的に説明できなければ失格にする。
 業者の入札参加資格を決める際に国交省が参照している過去の施工実績は、現行の「過去10年以内」から「15年以内」に対象期間を延長。目先の実績をほしがる業者が、無理な安値で受注するケースが減るようにする。
 金融機関の保証を得た業者だけが入札に参加できるようにする「入札ボンド制度」も、導入範囲を拡大。保証元の金融機関の監視機能を活用し、赤字覚悟の受注に歯止めをかける。
 国交省の低入札価格調査の件数は、04年度の492件から05年度は942件に急増し、今年度は上半期で429件。また、04、05年度完成の1億円以上の工事310件のうち、予定価格に対する落札額の割合(落札率)が65%未満の工事は、品質などを評価した点数がどれも平均点未満だった。国交省は、落札率と工事の質は相関関係にあり、「安かろう悪かろうの傾向がある」とみている。

【本日付朝日新聞
入札予定価格2億円以上が対象となれば、当社には無関係な記事です。
でも問題は、100万円でも1000万円でも同じです。
適正価格という正論が、談合の絶対悪という報道で上書きされている風潮を危惧します。

福島県知事はダム工事絡みの収賄で逮捕。弟が談合で逮捕。
和歌山県知事はトンネル工事絡みの談合で逮捕。収賄で再逮捕。
深川市長は昨日、小学校舎工事に絡む官製談合で逮捕。
宮崎県知事も橋梁設計に絡む官製談合で逮捕されることになる模様。

このところ首長の談合容疑での逮捕が目立ちます。共通するのは、贈収賄がセットになっていることです。
平成11年の上川支庁官製談合事件では、当社を含め約200社が摘発されました。これが最近の官製談合と異なるのは、贈収賄が伴わないところにあります。
一般に「談合」とは、少ない企業間で仕事をうまく回して落札価格を吊り上げることを指します。当時の道庁が行っていた「談合」と称されるものは、業者を儲けさせるものではなく、技術力と業務請負状況を勘案し、適正な価格で発注できるように考えられた、いわば「配慮」から発生したシステムです。
これが独禁法に抵触していたから摘発された、といわれればそれまでです。しかし、業者は適正価格で受注できたからこそ、自信をもって良質な成果品を納められました。技術者の配置、設備投資も無駄なく行えました。だからこそ北海道の開発・保全に寄与できたものと、業界は自負しています。
ダンピングが横行するようになって、利益が出るか出ないかの入札価格を強いられるようになりました。赤字覚悟で取った仕事は、業務を進める過程で、想定し得ないトラブルや設計変更により赤字に陥ることはままあります。そこで納められる成果品が粗悪になる可能性は、否定できません。まさに「安かろう悪かろう」。
「談合」を禁ずれば、ダンピングに発展するのは目に見えていました。だからこそ先人は、それが官製談合とわかっていながら、発注者自ら調整に乗り出していたのです。ダンピングを禁ずれば、新たな弊害が出るやもしれません。しかし、まずはダンピングを止めさせるのが先決。そのためには2億円以上などと、高尚な次元でチマチマ試行されていては、100万円でしのぎを削る中小零細の体力がもちません。
マスコミも無闇に談合談合と煽らんでいただきたいものです。

午前 社内打合せ。
お昼 ロータリークラブ例会。
午後 帰社。来客。社内打合せ。
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by top_of_kaisya | 2006-12-07 19:11 | 社長の孤独な仕事 | Trackback | Comments(3)
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Commented by ai at 2006-12-07 19:08 x
安かろう悪かろうはだれでも直ぐに理解できるはずなのです。
表層の金額(鑑)でしか判断する事ができない、発注者側の無能を知らずして、談合の良し悪しは語れないはずなのに、これまた表層の理解だけで民衆を煽って正義をかざすマスコミが無能なのです。
建設や土木工事とは手作り、一品生産(試作品は作れません)を現場で(屋外で)作るという、極めて難しい作業だと解らせる為には、夏の暑い中、冬の寒い中の労働を事を身を以って知ってもらう事以外に無いと考えています。
Commented by sono at 2006-12-07 22:25 x
官製談合と普通の談合がマスコミ報道によって、一緒に考えられてしまいますね。

最近は、世間では談合=悪いことと思っている方も多いかもしれません。

本当の意味をきちんと夜のニュースなどで説明してほしいものです。

わけのわからないコメントをする前に!(特にテレビ朝日!?)



Commented by top_of_kaisya at 2006-12-08 13:20
いゃ~まったくです♪