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ハード キャンディ

出会い系のチャットで知り合った32才の売れっ子カメラマンが14才の女の子を自宅へ招き入れる。それまでウブで、少しませた感はあっても普通の中学生だった女の子が豹変する。
というのが、表向きのあらすじです。
その「豹変」以降が恐ろしい。ホラー映画で「わぁ!びっくりした!」という怖さではない、恐怖。男性にとって。カップルのお客さんもいましたが、カノジョ不信に陥るのでは。あるいは、カノジョを怒らせないように努めようとか。
カメラマン役のパトリック・ウィルソンよりも女の子役のエレン・ペイジの演技力が勝っていて、というか、真性のドSではないかと思わすほど。顔も、子役としてはさほど美形ではないので、淡々とした表情・言葉に凄みを増します。
「ポランスキーはグラミー賞」とか、台詞の端々にそういう世俗が表れてます。許しを乞う台詞に「引っ越すから」という条件を出す辺りは米国流。制作にあたり日本の「日本のおやじ狩り」や「援助交際」にモチーフを得たとのことですが、全編米国の事情です。したがって「ペドフィリア」と言っているのに字幕では「ロリコン」と訳されるなど、ニュアンスを日本に馴染ませるのに苦労が見られます。

札幌劇場にて(会員サービスデー)
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by top_of_kaisya | 2006-09-04 22:41 | 読/見/観