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【読後感】 武士道

武士道 新渡戸 稲造 + 矢内原 忠雄 訳 / 岩波文庫

藤原先生の「国家の品格」は、「武士道」をベースにしています。だからといって「武士道」を読まねば理解できないような論の展開はなく、逆に未読でもわかりやすいように書かれています。だからこそこれほど売れたのでしょう。
先生がそこまで崇拝してやまない「武士道」には、そこまで惹きこまれることが書かれているのか。恥ずかしながらまだ読んだことがないので、これを機に挑戦してみました。結果、「武士道」をベースに日本人論を述べよ、と言われても、無理。その程度です。半分理解した、なんて謙遜でも言えません。短時間の一読では、そんなものでは。
ただ、「礼」の章における、茶の湯を「芸術」であり「精神修養の実行方式」と位置付けられているのは勉強になりました。また「婦人の教育および地位」の章における考え方。けっして平成の現在に期待してはいけませんよ、と、明治のよき時代の新渡戸先輩の声が昨日の植物園で聞こえたような気がしました。幻聴。
 
by top_of_kaisya | 2006-07-01 19:48 | 読/見/観