【映画】 ウィンターズ・ボーン
本作を評するに、引き合いに出されるのが「フローズン・リバー」。
どことなく似ているのは、食うために、という状況設定。あとは米国の下層社会。
「フローズン・リバー」では人種問題が根底に敷かれていました。
本作は、内向きな、村の掟について。
その点では「ゴッドファーザー」に近いかも。
近いといえば、幼い弟妹のために軍隊に入ろうとする姉、という設定は、「ガンダム」でホワイトベースに密航するミハルに通じます(弟が年長なのも同じ)。
全編、殺風景。最初から最後まで、鬱々とした情景。
風景自体に明るさが無い上、話も暗い。登場人物みなさん、目つきが悪い。
映画というのは、切り取ると絵になるシーンがたいていあるもの。
本作には、それがありません。
家畜市場で長老に呼びかけるシーンは、そのなかでも印象的。届かない声が、牛たちの顔をかぶせて声量調整されています。直後のリンチもかなり怖い。
主演のジェニファー・ローレンスは「あの日、欲望の大地で」でも娘役。いずれにせよ、薄幸な役どころ。
■ 札幌シネマフロンティアにて ■ 公式サイト
by top_of_kaisya
| 2011-11-02 21:31
| 読/見/観