木曜日の動静

道が入札最低制限を予定価格の9割に引き上げ
「建設業優遇策」と他業界からブーイング
という記事が財界さっぽろ9月号に載っています。
概要は既報のとおり。見逃せないのが「ある製造業者」のコメント。
「自動車産業などでは、元請けが製造コストを下げると、下請け孫請けまでが企業努力をしてコストを切り詰める。流通業もいまや、2割引、3割引商品を提供するのが当たり前だ。それに対応するため、みんな知恵を絞って利益を上げようとがんばっている。だが、建設業界には、そうした努力の跡が見られない。役所も彼らに言われるがまま要望を丸のみするなど、過保護なのではないか」
他業種を「努力の跡が見られない」とはナニサマなのでしょう。
何を製造していてどういう立場か(現場なのか経営者なのか)も不明ですが、総じてこのコメントからはデフレスパイラルの容認が感じられます。

売れないから価格を下げる → そのしわ寄せは下請け・孫請け叩きへ → 叩かれたら利益が出せないから人件費を下げる → 給料下がれば買物は控える → ましてや新車なんて買うものか

産経サイトより借用モノには適正価格があります。
経済の底上げを図るには、良くてボチボチなお値段のモノがほどよく売れることで、生活に余裕のある給与が支払われ、そこに新たな消費が生まれる状況が必要です。
上記の製造業者氏は御存知無いようですが、自動車産業には「エコカー減税」と「補助金」で国が購買意欲を促しています。北海道どころか国が、です。こども店長でも解説できるほどわかりやすい話です。

さらに流通業にも言及しているので、ひとつの考え方を。
仮にA急便が札幌から東京まで運ぶのに2日かかるとします。1,000円です。
B通運はそれを1日で運びます。でも2,000円ちょうだいします。
カエル急便安い方を選ぶか、早い方を選ぶかは自由です。でも道や国の入札なら、間違いなくA急便に発注されます。
製造業者氏は、価格の一発勝負と、サービスの多様な提案とを混同しています。その価格勝負は、応札額に下限が無ければ、ダンピング合戦につながります。裾野の広さでは自動車も流通も建設も同じです。赤字仕事を下請けに押し付ければ、上記のスパイラルです。

こうした下請けイジメの防止も、公正取引委員会の仕事です。でもこの記事では公取、
「最低制限価格の設定は、地方自治法で自治体に権限が委ねられているため、当方でとやかく言う立場にはない。ただ、独禁法の理念からすれば、『不当な取引の制限』に近いものがある。あまり感心できない施策だ」
一応マスメディアの末席を担う”財さつ”ですから、コメントは正確に伝えていることでしょう。が、これが公取の担当者が発したすべての発言であるとすれば、下請取引の公正化(下請法)の”理念”をすっかり忘れてらっしゃる。
時々公取主催の建設業向けセミナーで「下請けを叩かないでね」との講義を聴かされますが、あれが時間の無駄だったとは信じたくないものです。にほんブログ村 経営ブログ 二代目社長へ
午前 社内打ち合わせ。
お昼 ロータリークラブ例会。
午後 帰社。元社員が来社、技術部長と社長室に顔出してくれる。嬉しい。
 
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by top_of_kaisya | 2009-08-27 19:19 | 社長の孤独な仕事 | Trackback | Comments(0)
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