木曜日の動静

北海道道開発局 住民が投票、初の入札実施
 談合抑止も期待

 公共工事の業者選定に住民の意見を反映させ、透明性を確保しようと道開発局小樽開発建設部は6日、後志管内喜茂別町で住民参加型入札手続きを実施した。全国初の試みといい、住民の評価が最も高かった業者が落札業者に内定した。
【7日付 毎日新聞】
なんでも市民が参加すれば改善される、という考え方が裁判員制度を招きました。
裁判員が裁くなら、裁判官は必要無い。同じく、公共工事を住民が理解し、どの業者が良いかわかるのなら、発注官庁は必要無い。町内会の話し合いで済む。

国道工事の環境対策などについて地域住民に説明する入札参加業者の担当者=6日午後、北海道喜茂別町役場(画像は6日付共同通信)私が役員を務める町内会は毎年、親睦バスツアーを企画しています。同じ旅行会社がコースを提案します。なぁなぁで決まります。相見積も取りません。地域住民の感覚なんて、そんなものです。その方が自然です。業者選定で喧々諤々して町内がまっぷたつに割れるくらいなら、なし崩しの随意契約の方がよほど、親睦のため。

そこにPTAの論理を導入して改革を試みた役員さんがいます。新しい視点で町内会を見直す契機にはなりました。でも教育の場での考え方が、必ずしも親睦の場に馴染むとは限らない、という現実が浮かび上がっただけでした。

この記事で70歳の無職男性が「今まで工事について意見する機会がなかったが、今回のように住民が参加できれば安心感が増す」と述べています。
裁判員制度導入に積極的な住田裕子弁護士がテレビで「参加することで司法が無縁のものではないとわかってもらいたい」と主張していたのと似ています。
おふた方の仰るとおり、参加するからこそ身近に感じられることは多々あります。その意義はわかります。
語弊があるかもしれませんが、ご高齢でゆっくり暮らしている方なら、参加しやすいでしょう。町内会に若い役員が少ないのは、その世代や職種によっては、時間的な融通が利かないためです。
裁判員に当たったら断れないのかと心配する声が多数報じられています。公共工事の発注頻度でその都度、住民に検討させるのか、という将来性については論じられていません。

たまたまわかりやすい道路工事だったから、評判がよかったのかも。これが河川だの港湾だの、道路でも農道、林道と建設コンサルタントの本領をどんどん持ち込まれたら、住民はきっと嫌気がさします。
私は大学院で農業土木の研究に携わり、農業土木コンサルタントを主軸にしている会社を経営していますが、ひとつひとつの物件を精査しているわけではありません。技術士と営業担当者が連携してくれるから、安心して任せられます。

記事の伝え方は、住民が参加するから発注官庁はいらないよ、なんて論理のすり替えをしそうな気配です。専門家はそう簡単に育成できるものではなく、まして住民が「今日は暗渠?明日は砂防?了解♪」などと満遍なく理解できるわけがなく、逆にわかってもらっては専門家もたまったものではない。

記事は、北大・高野伸栄准教授のコメント「間接的に談合の抑止にもなるのではないか」で〆ています。
住民の直接買収は、可能です。選挙ではないので、取り締まる法律がありません。住民は、みなし公務員でさえないので、業者と発注者との癒着を摘発する法令も適用できません。先生が法学部ではなく工学部だからこそのコメントです。
メディアというのは、常に都合よくストーリーを仕立てようとします。そのストーリーにすぐ飽きるのもメディアで、仕立て上げられたストーリーに拘束されるのが発注者で、迷惑するのはいつも我々。
早朝 風雨のなか、座禅。
午前 会長。市内回り。
お昼 ロータリークラブ例会。
午後 桑園駅。市内回り。agog社長にあいさつ。帰社。会長。顧問。
 
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by top_of_kaisya | 2009-06-11 18:30 | 社長の孤独な仕事 | Trackback | Comments(0)
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